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おむつかぶれとは?

おむつかぶれ

おむつかぶれ(おむつ皮膚炎)は、赤ちゃんのおむつでおおわれた部分に赤みや炎症が見られます。
赤ちゃんによく見られる肌トラブルで、尿や便による刺激やおむつの摩擦が主な原因です。
ほとんどの場合、適切なスキンケアですぐに改善します。皮膚のしわの間はカンジダなどのカビが合併して、治りにくくなることもあります。

良くならない場合はカビの感染などが合併したり、間違ったスキンケアを行っている場合があり、専門医受診をおすすめします。

おむつかぶれの特徴

いつ起こる?

生後1か月以降から2歳頃までのおむつを使用する期間中に発生しやすい。

どこにできる?

おむつが触れる部分(おしり、太ももの付け根、陰部など)。

どんな症状?

赤み、ただれ。

おむつかぶれの原因

おむつかぶれの主な原因には以下が挙げられます:

  • 高温多湿: おむつ内の湿気がこもりやすい環境が肌のバリア機能を弱めます。

  • 尿や便の刺激: アンモニアや便中の消化酵素が皮膚を刺激。

  • 摩擦: おむつやおしり拭きの摩擦で肌が傷つきやすくなります。

  • 不適切な清拭: 擦りすぎや、石鹸やおしり拭きの成分が刺激になることもあります。

カンジダ症との違い

おむつかぶれにカンジダ症が合併していることがありますが、以下の点に注意しましょう:

おむつかぶれ

皮膚のでっぱった部分に赤みが見られることが多い。

カンジダ症
  • 皮膚のしわやくびれた部分に、強い赤みがでて、少し離れたところにも小さな赤みがパラパラ出てきます。
  • ふちがオブラートのような薄い皮がむけたようになる。
  • 痒みを伴うことが多い。

カンジダ症が疑われる場合、専門医に受診して確定診断を受けることが重要です。

おむつかぶれのケア方法

赤ちゃんのスキンケアも参照して下さい)

清潔を保つ
  • おむつを頻繁に交換し、尿や便が長時間肌に触れないようにします。
  • おむつ替えのたびにぬるま湯や柔らかいガーゼで肌を優しく拭きます。
  • 擦らず、そっと押し拭きするのがポイントです。
保湿と保護
  • バリアクリーム(ワセリンや亜鉛華軟膏など)を薄く塗布し、肌を保護します。
  • 市販のお尻ふきも避けた方が良いでしょう。
  • 必要に応じて医師の指示のもと、低刺激の保湿剤を使用します。
通気性を良くする
  • おむつをつけない時間を作り、肌を空気にさらします。
  • 通気性の良いおむつや衣類を選びましょう。

症状がひどい場合の対応

医師の診察が必要な場合
  • 赤みが広がったり、ただれや膿、薄皮が見られる場合。
  • 症状が数日間改善しない場合。
  • カンジダ症が疑われる場合(前述の特徴を参照)。
治療法
  • 軽度の場合:保湿剤やバリアクリームで対応可能。
  • 重度の場合:医師が弱いランクのステロイド外用薬や抗真菌薬(カンジダの場合)を処方します。

注意点

  • 刺激を避ける:おしり拭きの成分に注意し、アルコールや香料を含まないものを選びましょう。
  • 自己判断で薬を使用しない:特に抗真菌薬やステロイド薬は医師の指示が必要です。

まとめ

おむつかぶれは赤ちゃんの肌トラブルの中でも一般的なものですが、適切なケアでほとんどが改善します。
おむつ替えの頻度や清拭の方法を見直し、保湿と保護を徹底しましょう。
症状が長引く場合や広がる場合には、カンジダ症の可能性もあり専門医への受診をお勧めします。

当クリニックでは、おむつかぶれや赤ちゃんの肌トラブル全般に関する相談を受け付けています。お気軽にご相談ください!

 


参考文献
  • 馬場直子. 乳児湿疹とおむつかぶれ. Medicina. 2014.
  • 馬場直子. 新生児―乳児期に診られる皮膚疾患. 皮膚病診療. 2019.
  • 佐々木りか子. おむつ皮膚炎のケア. 小児の皮膚診療. 2023.
  • 清水宏. あたらしい皮膚科 第3版. 2018
  • 原田孝之. 小児に多い感染症 白癬・カンジダ・スポリトリコーシス. Derma. 2004.

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